沖縄の基地の一部返還の状況

当社では、これまでに何度かお客様にアンケート調査をさせて頂きました。

その中のお客様からのご要望でもっと沖縄県の基地の返還等の情報について発信して欲しいとの要望がございました。これまでに幾つか沖縄県の経済情勢や土地の動向に関してお伝えしてきました。その中でも少し触れていたかも知れませんが、今回はあまり県外では報道されていないと思われる基地の一部返還についてお伝えします。

沖縄県の基地は、全面返還される場合もありますが、一部返還というケースもあります。今回お伝えするのは、今でも話題になる普天基地の一部返還についてです。

昨年の2017年になりますが、7月31日に米軍普天間飛行場(約481ヘクタール)の東側フェンスに沿った土地約4ヘクタールが返還されました。普天間全体の約0.8%で、1990年6月の日米合同委員会で返還に向けた協議を始めてから27年かかって実現したと報道されています。

相当な時間を要している訳です。これは沖縄県外の米軍基地がほとんど国有地であるのに対し、県内の基地のほとんどが市町村有地や民有地で占めているからです。普天間飛行場も面積の約92%が民有地であり、基地返還後の跡地利用計画においては、地権者の合意形成にどうしても時間がかかってしまうという事が背景にあるようです。

一部返還後、普天基地のある宜野湾市は国道330号のバイパス道路建設のため、市道11号として整備する、としています。同飛行場は同市の中央に位置するため、住民らは慢性的な交通渋滞に悩まされており、今回の返還で早期の道路整備を求める声が上がっている、とも報道されています。

私も仕事の関係で時々この辺りを車で通る事がありますが、既に一部返還されたエリアでは土地の造成が始まっています。また、近くにある県立普天間高校の移設の話も持ち上がり県と予算調整を行っているとの報道もありました。

では、基地が返還された後の経済効果とはどのようなものでしょうか? 以下の記事は地元紙の記事で2015年のものです。少し古い記事ですが、数字のイメージを持つためにお読み頂ければと思います。ご参考ですが、沖縄県の一般予算は約7,500億円前後です。

 

「普天間基地返還で32倍の経済効果 沖縄県試算

沖縄県企画部は4日までに、在沖米軍基地の返還後の経済効果に関する試算を新たにまとめた。返還後の直接経済効果は普天間飛行場で現在の32倍となるなど、跡地開発に伴う経済成長の可能性があらためて浮き彫りになった。

既に返還された土地の直接経済効果は北谷町の桑江・北前地区で返還前の108倍、那覇新都心地区で32倍に達した。

 県は2007年3月に同様の報告をまとめていたが、市町村の産業活性策や直近の統計を反映させて再計算した。
 今後返還が予定されるキャンプ桑江、キャンプ瑞慶覧、普天間飛行場、牧港補給地区、那覇軍港の5施設が返還された場合の直接経済効果は合計で現在の18倍。これを基に誘発される経済波及効果の試算では、雇用が現在の4,400人から18倍の8万503人に、税収は57億円から18倍の1004億円に増える見込みだ。
 普天間の直接経済効果は現在120億円で、返還後は3866億円と試算。雇用は現在の1,074人から32倍の3万4,093人、税収は14億円から32倍の430億円となる。
 基地跡地では北谷町の桑江・北前の直接経済効果は返還前の3億円から336億円、那覇新都心は返還前の52億円から1,634億円に上る。両地区に小禄金城地区を加えた3地区の合計では返還前の28倍の経済効果と試算した。
 県企画調整課は「跡地利用を進めることで大きな経済効果が生まれる。早期返還、早期の跡利用計画策定が重要だ」と指摘している。」

琉球新報社記事より

https://ryukyushimpo.jp/news/prentry-238414.html

 

この記事をお読み頂きイメージをお持ち頂けたかも知れませんが、基地の返還前と後では正に before afterの世界で景色が一変します。上記の記事にもありますが、今那覇市内で最も人気のあるエリア、那覇新都心地区では居住用マンションで坪150万円前後で取引されています。

那覇市の近隣にある人口約10万人の浦添市でも住宅用の土地は坪50~60万円で取引されており、東京都区部北部の地域と然程変わりません。

また、那覇市の近隣の浦添市に位置するキャンプキンザーという米軍の補給基地も2017年の昨年に一部返還が行われており、現在基地の目の前を通る幹線道路である国道58号線の一部区間の拡張工事が始まっています。

ご存知の方もいらっしゃるかとは思いますが、2013年に日米両政府が発表した嘉手納以南の米軍施設返還に関する統合計画では、このキャンプキンザー地区は2025年度以降に全面返還する計画となっています。今から7年後です。

このように既に基地の一部返還は既に行われており、それに伴い開発工事や周辺の土地の取引も動き始めてきており資金ニーズも高まってきています。

次回は、以前に基地が返還されたエリアのその後の変化についてお伝えいたします。

 

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