沖縄県北部の経済事情と2次交通について

今回は沖縄県北部の経済事情と2次交通についてお伝えします。

沖縄県の南部は、那覇空港がある那覇市を中心とした沖縄県最大の経済圏です。一方、沖縄県北部には名護市があります。名護市の人口は約61,000人(外国人含む)です。名護市から更に北の本部半島には美ら海水族館があり年間約400万人が訪れる人気の観光スポット(TripAdviiserの集計では国内で第21位でした)です。また、沖縄県北部の地域は「やんばる」と呼ばれておりこの地域の約70%は豊かな緑に覆われた自然に富んだ地域です。

しかし、沖縄県北部の地域では、観光客増加に沸く県内各地域との経済格差や、若年層の人口流出などの大きな問題を抱えています。例えば、所得でみると2014年度の1人あたりの名護市民所得は192万7千円で、沖縄県の212万円9千円を約10%も下回っています。

また、沖縄県の調査では、観光客の67%が那覇市を訪れるのに対して北部地域は36%、美ら海水族館のある本部半島でも31%に留まっています。これは、主な移動手段が車しかない沖縄県では移動に時間がかかってしまっているからです。

那覇市から名護市までの移動時間を見ると、那覇市から名護市までは車で高速道路を使い約2時間です。その先の美ら海水族館まで行くと約3時間くらいみなくてはいけません。このためインバウンドを中心とした観光客は空港から直ぐにレンタカーを利用して名護市、北部の地域をドライブして夜那覇市に戻るというコースが一般的です。そのために、名護市や北部地域での宿泊滞在日数は中々増加していません。

沖縄県での「平均滞在日数」は、2016年度が3.78日でこの約20年間でほぼ変化がありません。沖縄県が目標としているハワイは8.98日で沖縄県の倍以上です。沖縄県の2017年の入域観光客数は約940万人となりました。ハワイは未だ発表されていないようですが、2017年で約930万人の見込みのようです。つまり、昨年で既に観光客数ではハワイを抜いている可能性が高いのです。

これら沖縄県北部の課題や沖縄県全体の課題を意識して現在観光が好調な沖縄県では、沖縄本島北部地域の活性化と交通渋滞による観光の課題の解決を図るために観光客の受け入れに向けた基盤整備に乗り出しています。政府は今年2018年から県北部と那覇を結ぶ高速艇などの実証実験に着手し、来年2019年の事業化を目指すと報道されています。具体的には、「2次交通」と呼ばれる交通手段を整える事です。

この2次交通の整備により観光客が那覇に到着後に北部まで今よりも短時間で行ってもらい時間を有効に使い滞在日数を増やしてもらうことが期待されています。この2次交通の整備により地元の業界では、300億円の事業規模になる開発資源開発に動き出しています。

政府ではこの2次交通の実証実験のために2018年度予算に「交通モード多様化推進調査費」として5,000万円を計上しています。4月以降に実証実験に参加する企業・団体を公募して夏までに事業者を決めて2018年度後半に実験をする予定とのことです。既に県内外から4者の提案があったようです。

その提案の内容として、2社が高速艇を使った誘客を提案しています。1者は、那覇空港近くのクルーズ船バースから、美ら海水族館のある海洋博公園(本部町)を高速艇で約50分で結び1日8往復するという案を出しています。もう1者は、那覇空港直結の海上拠点を整備し、県の中北部を高速艇で結び、レンタカーやバス、タクシーなどとも連動させるという案です。

別の2者の案は、航空機・ヘリを使ったものです。沖縄県北部の米軍の滑走路跡地から那覇市を小型機で結ぶ案や、ヘリの「オンデマンド方式」で那覇市と沖縄県北部をつなぐという案です。実証実験はこの4者から選ばれる可能性が高いと報道されています。これらの事業規模は高速艇も含めて約300億円と言われており、ファンドを設立して国内外の投資家から資金を集める計画のようです。

このように、観光が好調な沖縄県ではこの機会を利用して北部地域の振興を図ろうという試みや沖縄県全体の課題を解決しようという試みが始まっています。

既に、本部半島と橋でつながっている小宇利島という小さな島ではちょっとしたブームが起きて観光客の足が途絶えません。当然この北部地域へ観光客が増えてくれば、観光周辺関連産業も増えてきます。このために周辺の地域まで含めて沖縄県北部では地価が上昇気味です。今後は、この北部地域への融資案件の相談も増えてきそうです。

当社の案件は主に沖縄県本島の中南部の案件でしたが、今後は北部の地域の振興に伴う案件を発掘して皆様にご案内できるのではないかと考えております。

 

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